石灰質肥料施用によるダイズ縮葉モザイク病の発生抑制技術

タイトル 石灰質肥料施用によるダイズ縮葉モザイク病の発生抑制技術について紹介します。
ダイズ縮葉モザイク病について1 ダイズ縮葉モザイクウイルス(SblRMV)は、県内全域で発生している土壌伝染性ウイルスで、主要品種エンレイ、あやこがねとも感染・発病します。土壌中にウイルスを含む伝染源が残っていて、転換畑においては水田で水稲作を行っても発生を抑えることはできません。
ダイズ縮葉モザイク病について2 アブラムシ伝染試験では、アブラムシによる接種時間を長くしても伝染が見られませんでした。また、感染株から採種した約1000粒の種子をまいても、発病株が得られなかったことから、種子伝染もしないと考えられます。ただし、汚染土壌に播種した場合、感染株が見られたことから、現地では土壌伝染で発生していると考えられます。
石灰質肥料施用量と発病株率(ポット試験) SblRMVの遺伝子解析の結果、伝染率が土壌pHに依存する植物ウイルスに近縁であることが分かっています。これをヒントに、汚染土壌のpHを消石灰で矯正し播種したところ、消石灰施用量が多くなると発病株率が低下することが分かりました。
石灰質肥料の効果(現地試験) そこで、発生歴のあるほ場に100kg/10a、200kg/10aの消石灰を施用してダイズを栽培し、縮葉モザイク病の発生を調査しました。ブロックローテーション実施地区なので、毎年初作ほ場を用いていますが、3年間同様の設計で試験しました。
石灰質肥料の効果 消石灰を施用することで土壌pHは上昇していますが、pHの上昇程度と発病株率の関係は明確ではありません。
石灰質肥料の効果 無施用と比較し、消石灰施用で明確な発病抑制が見られますが、100kg/10a施用と200kg/10a施用で効果の差は小さいと考えられます。
留意点 留意点として、消石灰施用量は発生履歴と経済性を考慮して決めること、田畑輪換はこのウイルスの発生に影響しないこと、土壌pHと発生量の関係は明確でないことが上げられます。

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