平成27年度 研究成果情報
かき「平核無」の春1回肥料施用5割減肥栽培法
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[要約]

 「平核無」栽培は慣行の秋2回施肥を、春1回、年間窒素施用量を慣行の半量施肥へ変更しても、慣行栽培と同等の果実生産量及び流通品質を確保できる。

[背景・ねらい]

 かきの施肥は秋に礼肥、基肥の2回施用を基本的施肥時期として、多くの産地で実施されてきたが、近年は他の樹種でも秋冬期中心の施肥からの見直しが検討されている。
 そこで、これまでの当技術センター調査結果を踏まえ、慣行窒素成分5割減の春1回施肥体系と慣行施肥体系(10月:礼肥、11月:基肥)を比較し、樹体生育、果実生産性及び流通品質に及ぼす影響を明らかにし、春1回肥料施用5割減肥栽培法の有効性を示す。

[内容]

1 春施肥体系は慣行施肥体系の年間施用量に対し窒素成分量で50%(6.5kg/10a)程度を3月上旬に施用することで、肥料費を44%低減できるほか、施肥に係る作業時間を40%削減できる(表1)。

2 春施肥体系は慣行施肥体系と樹の生育は同等である。栽培管理による着果密度の違いにより、1樹収量が減少する年もあるが、樹冠面積当たり 収量に差が認められない。収穫期の果実の大きさ、L以上比率や10年中収穫割合は同等である(表2)。

3 春施肥体系は、果皮色で白色、黄色がやや強くなり、糖度がやや低くなり、脱渋日数が半日程度短くなるものの、果実着色(カラーチャート値)や 
 食味等への影響はなく、その他の果実の脱渋後品質や流通適性は、慣行施肥体系と同等である(表3)。

[導入効果]

 肥料費の低減、施肥作業の省力化により経営が安定し、生産性が向上する。

[導入対象]

 県内のかき産地

[留意点]

1 本試験は、灰色低地土壌のほ場において樹齢56年生(平成26年現在)の樹を供試し、春施肥区は3月上旬に、窒素成分量で6.5kg/10a(うち速効
 性成分割合81%)、慣行区は10月中旬に3.9kg/10a(同97%)、11月中旬に9.1kg/10a(同81%)を施用し、4カ年実施した。なお、堆肥はH26年現在で
 過去25年間、その他肥料資材は試験開始前年(平成19年)まで平成18年を除く過去19年間施用していない。
2 せん定や着果管理は平成22年度活用技術「園地実態から見た、かき「平核無」の果実肥大に及ぼす樹体管理要因と管理の目安」を参考にする。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:地域資源を活かした特産品開発と高付加価値化技術の確立
予算区分  :県単特別
研究期間  :平成23~26年度
発表論文等:なし
農業総合研究所佐渡農業技術センター  連絡先  TEL 0259-63-4102 
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農業総合研究所食品研究センター園芸特産食品科   連絡先 TEL 0256-52-3240 
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