チューリップ新品種、花壇用「チューリップ新潟1号(愛称:桜小雪)」、促成切り花用「チューリップ新潟2号(愛称:メリープリンス)」

[要約]

 「チューリップ新潟1号(愛称:桜小雪)」は、花色が白色から淡赤紫色に変化する花壇用の色変わり品種である。「チューリップ新潟2号(愛称:メリープリンス)」は「メリーウィドー」の芽条変異選抜系で、促成切り花栽培において開花が早く、丈が伸びる。

[背景・ねらい]

 全国有数のチューリップ球根・切り花生産を誇る県内の産地活性化のため、促成切り花及び花壇への植栽に適したチューリップの新品種を育成する。

[成果の内容・特徴]

  1. 育成経過
    1. 「チューリップ新潟1号」は昭和62年に「(SL)ジョーゲット」を子房親、「(T)ホワイトドリーム」を花粉親として交配した。「チューリップ新潟2号」は、新潟農総研園芸研究センター保存の「(T)メリーウィドー」から自然に芽条変異した個体の選抜品種である。
    2. 両品種とも平成6年に一次選抜、平成11年に育成系統として選抜した。平成11年から15年に特性検定を行った結果、優良と判断して育成を完了した。
  2. 特性の概要
    1. 「チューリップ新潟1号」
      • 開花初期は白色で、花弁のふちに淡赤紫色の糸覆輪が入る美しい花色である。開花後、淡赤紫色が徐々に花弁先端から花弁上半分に広がっていく。花色は明るく、変化が楽しめる珍しい品種である。
      • 花の大きさは中輪の一重で、露地開花期は4月中下旬の中生、鑑賞期間は対照の「(SL)シャーリー」より4日長い。茎はやや軟らかいが、強風による折れ、曲がり等は発生しにくい。球根収量性は高く、主球の肥大性は良好である。
    2. 「チューリップ新潟2号」
      • 花色は「(T)メリーウィドー」と同様の赤に白覆輪で、中輪の一重である。「(T)メリーウィドー」に比べ、促成切り花時の開花は4日程度早く、丈は伸びる。また着色不良等の障害も少ない。近年品質の劣化が問題となっている人気品種「(T)メリーウィドー」を、早期出荷と品質面で補完できる。露地開花期は4月中旬の中生で、丈は長く、鑑賞期間もやや長い。球根収量性は「(T)メリーウィドー」と同等である。

[成果の活用面・留意点]

  1. 県内のチューリップ生産地全域に適する。
  2. 「チューリップ新潟1号」は花壇用品種である。促成栽培には、花色の発現が悪く向かない。
  3. 「チューリップ新潟2号」の促成栽培時の球根冷蔵は、本冷温度5℃が適当である。
  4. 球根の養成栽培では、多肥を避け、適切なかん水管理と適期収穫につとめる。
  5. 品種登録出願予定。
     新潟1号・・・登録番号:第15823号、登録日:平成19年12月17日
     新潟2号・・・登録番号:第15824号、登録日:平成19年12月17日
  6. (SL) (T)は、チューリップの系統を示す略号である。

[具体的データ]

具体的データ
具体的データ

[その他]

研究課題名:チューリップの新品種育成
予算区分:県単経常
研究期間:平成15年度(昭和60年度〜)
発表論文等:なし
農業総合研究所 園芸研究センター 育種科 連絡先 TEL 0254-27-5555
FAX 0254-27-2659