オヤマボクチの種子による大量増殖法

[要約]

 オヤマボクチの種子は10月末から11月に採種し、湿潤状態5℃種子保存することにより高い発芽率を確保でき、これを連結ポット等で育苗することにより40日程度で大量育苗できる。

[背景・ねらい]

 オヤマボクチは「笹団子」や「そば」のつなぎ材料として利用され、山採りが一般的である。近年は自生のものが少なくなり人工栽培へと移行しつつあるが栽培方法がまだ未確立であり、増殖方法は株分けと種子繁殖が行われている。しかし、株分けは効率が悪く、種子では発芽が安定しない等の問題がある。そこで、種子貯蔵法改善による大量増殖法について検討した。

[成果の内容・特徴]

  1. 採種
    1) 種子が完熟する10月末から11月に採種する(写真1)。
    2) 種籾用のネット袋に採取した種子を入れて強く振ると、夾雑物と種子を容易に篩い分けることができる(写真2)。
  2. 種子の保存と育苗
    1) 布袋に入れ、湿らせたピートモスの中に埋設して5℃で保存する。
    2) 2月上旬には休眠覚醒しており随時は種可能(データ略)。
    3) 充実した種子を選び、20℃で管理するとは種後4日〜5日で発芽し、90%以上の発芽率を確保できる(図)。
    4) 温室内で連結ポット育苗すると40日で定植可能となる(表)。
    5) 定植適期は5月10日頃が良く、3月25日〜4月1日頃には種する(表)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 種子選別を徹底し、充実した種子を使用する。
  2. 無加温で育苗する場合は5月10日頃には種し、トンネル内で育苗する。ただし当年収穫は望めない。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:中山間地向け新規特産物の高付加価値化技術の確立
予算区分 :県単特別
研究期間 :平成10〜12年度
論文発表:なし
新潟県農業総合研究所 中山間地農業技術センター
連絡先
TEL 0258-89-2330
FAX 0258-89-4315

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