活動報告

平成30年度第2回技術セミナー”玄米を使った新たな食品製造技術”を開催しました。

 12月4日(火)に新潟駅南貸会議室KENTOにて開催いたしました。
 農研機構の奥西智哉上席研究員からは、玄米の性状、栄養成分、炊飯特性等について具体例を紹介しながらのお話がありました。その後、江川技術士事務所の江川和徳代表からは、玄米食と腸内環境の関係、また酢酸発酵玄米及び玄米米粉の新たな食品原料としての利用可能性についての紹介が行われました。江川講師の公演後には、玄米を使ったパン、テンペ、味噌など色々な加工品の試食ならびに技術相談が行われました。
 今回は講師とのマッチングタイムを設け、講師と面談を希望する県内企業との個別相談が行われました。今後の技術導入に向けた連携構築が期待されます。
 セミナー参加者は41名でした。

 

‘’米及び加工食品の新市場創出に向けたマッチングフォーラム in にいがた 2018”を開催しました。

 9月19~20日(水木)にANAクラウンプラザホテル新潟で開催され、2日間で延べ200名を超える方々に参加いただきました。
 基調講演は、「米澱粉をデザインする~変異体米から品種・実用化へ~」と題し、秋田県立大学の藤田直子教授から御講演いただきました。遺伝子の構造で米澱粉の構造や物性がデザインでき、そうした変異体のかけ合わせで新たな変異体の作出・品種登録等に取り組まれておられます。また、同じく基調講演の農研機構食品研究部門の北岡本光領域長からは、「澱粉などの糖質資源を利用する酵素技術」と題し、オリゴ糖やビフィズス菌のお話をいただきました。
 企業からは、「糖質の最新研究動向」について松谷化学工業株式会社の勝田康夫部長から難消化性デキストリンや希少糖について紹介いただきました。三和澱粉工業株式会社の鷲野由紀子主任から「澱粉類の最新研究動向」について、アルファー化澱粉や湿熱処理澱粉等を紹介いただきました。
 その後、第1分科会「米澱粉の構造からお米の利用を考える」、第2分科会「澱粉などの糖質資源の可能性を探る」、第3分科会「最新糖質の魅力的な世界」の3つの分科会に分かれて参加された企業等による熱心な情報交換が行われました。
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 2日目は、講演「腸内細菌栄養学の可能性」について、石川県立大学の栗原新准教授から、腸内細菌はもう一つの臓器であり、それら菌の培養系の構築と健康に影響する代謝産物の解析を行い、有用なプロバイオティクス細菌を増やすためのオリゴ糖を探索されてるとのことでした。また同じ石川県立大学の小栁喬准教授からは、「伝統発酵食品に躍動する微生物たち~それぞれの個性と秘められた可能性~」と題し、石川県で伝統的に作られている発酵食品の菌種を同定し、菌を活かした商品開発に結び付けていくお話でした。
 最後に「発酵食品の目指すべき方向性を探る!~最新の腸内細菌研究から観た可能性~」をテーマにパネルディスカッションを行いました。パネリストには栗原准教授、小栁准教授のほか、新潟大学農学部の中井博之准教授や株式会社和僑商店HDの葉葺正幸社長、県食品研究センターの渡辺聡科長が登壇し、同じく県食品研究センターの眞島操センター長が進行して、今や腸内細菌が健康に寄与することは明らかであり、その良好な腸内細菌叢を構築するために米等の澱粉を用いた加工食品開発をビジネスチャンスとして取り組んでいくべきとの結論でした。 
 このマッチングフォーラムを契機に、県内の食品企業や大学、公設試との新たな産学官連携活動が開始され、新潟発の米及び食品分野での新技術・新市場創出につながることを期待いたします。

 

平成30年度総会及び記念シンポジウム”糖質制限食の課題を探る”を開催しました

 7月17日(火)に、新潟東映ホテルで平成30年度総会及び記念シンポジウムを開催しました。
 総会では、会長あいさつ、新潟県農林水産部の関川技監あいさつののち、門脇会長の議事進行で、平成29年度事業報告、平成30年度事業計画、平成30年度の企画委員会設置などについて審議いただき、すべて承認されました。本年度は、昨年に続きマッチングフォーラム in にいがたを開催し、大学や研究機関のシーズと県内企業の融合を図っていきたいと考えています。
 シンポジウムは、「糖質制限食の課題を探る」をテーマに開催しました。東北大学大学院農学研究科の都築准教授から「健康長寿に寄与する主食の意義」、新潟大学大学院医歯学総合研究科の曽根教授から「臨床の現場から見た糖質制限食の課題」について、ご講演いただきました。
 都築准教授からは、マウスを使った実験で糖質制限が老化を促進する結果が報告されました。また、1960年、1975年、1990年、2005年の代表的な食事メニューで飼育したマウスを使って老化程度と認知機能を比較した結果、1975年の食事メニューで老化の遅延効果を確認できたそうです。曽根教授は、科学的根拠に基づく医療を基本に糖質ダイエットが健康・長寿に影響するかを解説。タンパク質、脂質、炭水化物の栄養バランスと病気の関係について紹介されました。米食は太るという話もありますが、死亡リスクを下げている例もあり、玄米食は死亡リスクを下げる効果があるそうです。
 また(株)ブルボン健康科学研究所の笹川室長から、最近発売された「低糖質ごはん米について」話題提供をいただきました。用いた高アミロース米「越のかおり」の特徴と摂取後の血糖値上昇が穏やかで糖尿病患者向けの主食として適している旨の報告がありました。
 今回テーマとした「糖質制限の課題を探る」の講演内容を受けて、今後、新たな米産業創出技術研究会として次の展開をどうしていくのかについて検討を進めていきます。

 

平成30年度第1回技術セミナー”電磁波による新製品・新素材開発への可能性”を開催しました。

 5月30日(水)に、新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」において、第1回技術セミナー「電磁波による新製品・新素材開発への可能性」を開催しました。
 農研機構食品研究部門先端食品加工技術ユニット長の植村邦彦様から、「交流電界を用いたミニマムヒーティングプロセスによる高品質殺菌」と題し、食品の殺菌を短時間で行う技術や減塩味噌や出汁入り味噌の加熱殺菌技術、水中短波帯加熱装置を用いたポテトサラダやレトルト食品の殺菌技術など大変興味深いご講演をいただきました。
 また、農研機構野菜花き研究部門品質機能ユニット(3月までは同食品研究部門)の安藤泰雅様からは、「食品乾燥における減圧マイクロ波照射技術の活用法」と題し、電子レンジと減圧を組み合わせて行うことで乾燥時間を短縮したり、乾燥後の原材料の変形を防止するための事前の凍結処理により熱風乾燥とフリーズドライの中間の性状の乾燥品を低コスト・短時間で作出できる技術などを紹介いただきました。
 さらに、マイクロ波照射装置を製作する四国計測工業(株)の曽我博文様から「マイクロ波技術の食品分野への応用についての紹介」と題して講演いただき、マイクロ波と熱風併用装置の効果やマイクロ波を使った真空蒸留乾燥装置などを紹介していただきました。
 参加者からの活発な質疑や、講演終了後の名刺交換も行われ、米加工にも応用できる新たな食品加工技術として期待されます。

 

”米及び加工食品の新市場創出に向けたマッチングフォーラム in にいがた”を開催しました。

 11月6日(月)~7日(火)の2日間に渡って、朱鷺メッセにおいて、「米及び加工食品の新市場創出に向けたマッチングフォーラム in にいがた」を開催しました。
 農研機構食品研究部門から鍋谷部門長を始め総勢21名の研究者が来県し、基調講演、パネルディスカッション、シーズプレゼンテーション、ポスターセッションと基礎研究から応用技術まで、まるごと食品技術を学ぶ2日間となりました。
 食品企業や大学からのポスター参加に加え、多くの方々から参加いただき、初日246名、2日目295名、延べ541名となりました。
 このマッチングフォーラムを契機に、農研機構食品研究部門と県内の食品企業、大学、公設試との新たな産学官連携活動が開始され、新潟発の米及び食品分野での新技術・新市場創出につながることを期待いたします。

 

平成29年度第2回技術セミナー”水稲品種が開く食品産業の未来”を開催しました。

 10月5日(木)に、新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」において、第2回技術セミナー「水稲品種が開く食品産業の未来」を開催しました。
 農研機構中央農業研究センター北陸研究拠点稲育種グループ長の前田英郎様から、「各種用途に対応した水稲品種の紹介」と題し、米の消費動向や実需者ニーズに対応した多くの品種をご紹介いただきました。多様な形態での米の消費拡大に向け、食文化・食習慣の重要性も示唆され、大変興味深いご講演をいただきました。
 次いで、県農業総合研究所作物研究センター参事・育種科長の石崎和彦様から「新潟県が育成した水稲品種の紹介」と題し、水稲品種育成の手順や新潟県が育成した水稲品種の特徴などをご講演いただきました。
 参加者からも活発な質疑があり、新たな水稲品種の食品企業での活用や企業・実需者のニーズに対応した新品種の開発が期待されます。

 

平成29年度総会及び記念シンポジウム”玄米の機能性を探る”を開催しました。

 7月12日(水)に、新潟東映ホテルで平成29年度総会及び記念シンポジウムを開催しました。
 総会では、新潟県農林水産部の目黒部長様よりご挨拶をいただいたのち、門脇会長の議事進行で、平成28年度事業報告、平成29年度事業計画、平成29年度の執行体制などについてご審議いただき、すべてご承認いただきました。なお、本年度から執行体制を強化するため、新たに4名の企画委員を追加するとともに、新たな技術シーズの構築に向けたワーキングチームの設置についても承認されました。
 総会終了後、「玄米の機能性を探る」と題したシンポジウムを開催しました。東北大学未来科学技術共同研究センターの宮澤教授から「玄米の機能性に関する最近の研究動向」、三和油脂㈱の遠藤課長から「こめ油、米糠に関するお話と当社の取り組み」について、それぞれご講演いただきました。
 全粒穀物や日本食などについて、健康機能性、代謝反応など基礎的な知見から、企業における具体的な商品開発まで、玄米の機能性や優位性を改めて確認することができました。

 

平成29年度第1回技術セミナー”新潟県での産学官連携を考える”を開催しました。

 5月25日(木)に、万代島ビルNICOプラザ会議室において、新潟大学地域連携フードサイエンスセンターと共催で第1回技術セミナー「新潟県での産学官連携を考える~産学官連携で新たな市場創出を図ろう~」を開催しました。
 学の立場から、新潟工科大学副学長で当研究会の会長である門脇様から「大学から見た新潟の産学官連携」、官の立場からにいがた産業創造機構(NICO)の内山総括マネージャー、新潟市産業振興財団(新潟IPC財団)の百合岡統括プロジェクトマネージャーからそれぞれの産学官連携事例をご報告いただきました。
 新たな市場創出や技術開発に向けて産学官の連携強化が益々求められています。産学官連携においては官である産業振興機関が、企業ニーズを的確に把握し、大学等の技術シーズを効果的に活用していくことが今後とも重要であると感じられました。

 

競争的資金等による研究活動

 平成30年度採択課題

課題名:包装米飯及び高圧加工コンポートの流通期間延長技術の開発
実施年:平成30年度~平成32年度
構 成:農研機構(代表機関)、佐藤食品工業(株)、ホリカフーズ(株)、石川県農業総合研究センター    農業試験場、(株)スギヨ、長野県工業技術総合センター、(一社)長野県農村工業研究所、デ    イリーフーズ(株)、岐阜県農業技術センター、(株)東洋高圧、新潟県農業総合研究所
資金元:農林水産省「革新的技術開発・緊急展開事業」

 平成28年度採択課題

課題名:酢酸菌・乳酸菌の併用発酵による高付加価値玄米製品の開発
実施年:平成28年度
構 成:バイオテックジャパン(代表機関)、江川技術士事務所、新潟大学
資金元:新潟県「地域資源活用型健康関連産業研究開発支援事業」

課題名:湿熱処理技術による保存性と生理的機能性の優れた玄米米粉開発
実施年:平成28年度~平成30年度
構 成:長岡工業高等専門学校(代表機関)、ブルボン、新潟製粉、東京大学、新潟大学、新潟薬科大    学、悠久山栄養調理専門学校、県食品研究センター
資金元:農林水産省「革新的技術開発・緊急展開事業」

課題名:革新的醸造技術を用いた新しいsakeによる日本酒輸出の産業化
実施年:平成28年度~平成30年度
構 成:新潟薬科大学(代表機関)、金升酒造、越後製菓、県醸造試験場
資金元:農林水産省「革新的技術開発・緊急展開事業」

課題名:新市場創出・米加工技術等開発事業
実施年:平成28年度~平成30年度
構 成:新潟県(代表機関)、ホリカフーズ、まつや、八海醸造、山崎醸造、新潟大学、新潟薬科大学    県食品研究センター、県醸造試験場
資金元:内閣府「地方創生推進交付金」