省力化・コスト低減に向けた「あきだわら」の密播・疎植と多肥栽培

タイトル
要約 良食味多収品種「あきだわら」を用いて、密播育苗と疎植の技術を導入することで育苗コストや田植補助労力を軽減するとともに、多収栽培により60kg当たりの生産費を低減できます。
 「あきだわら」を使います。
播種量は箱当たり200gの密播とし、田植は37株/坪の疎植とします。
播種量 播種機を用いて、乾籾で200gの量の種籾を播種します。 写真の上は箱当たり乾籾で200gの播種後の様子、下は140gの播種後の様子です。
育苗 播種量が多いため草丈は短く、乾物量は小さくなる傾向があります。
移植 田植は37株/坪、崚たりでは11株、株間では30cmで行います。苗の使用量は10a当たり8箱を目標に行います。
慣行の苗を使用し50株/坪で欠株無く植えると18箱程度になり、疎植とすることで箱数は減り、密播苗を用いることで更に削減されます。
ただし、8箱よりも少なくすると欠株が増えるため、田植時に欠株の発生状況を見ながら田植機のかき取り量を調節します。
欠株の影響 欠株の発生量は、箱当たりの播種量と田植時のかき取り面積によりますが、「あきだわら」の200g播種では10a当たり8箱相当のかき取り面積を下回ると欠株率が増加します。
欠株率は5%程度までならば収量に影響は見られません。
苗使用量の調整 10a当たり8箱の苗使用量は、1条あたりで見れば100mで約4分の1箱になります。 苗の減り方を見ながらかき取り量を調節します。
育苗資材費の試算 育苗資材費の削減を試算すると10a当たり約3,500円になります。
今回の試験は市販の田植機を用いて実証しました。植付爪の改良は行っていません。
37株/坪植えは機種によりオプションとなっているものもあります。
多肥栽培で収量確保 平成26年の試験では密播疎植区では施肥量を少なくしていたため慣行区よりも低くなりましたが、約750kg/10aとなりました。
平成27年の試験では登熟期の気温の影響で全般的に収量が低くなりましたが、密播疎植区で750kg/10aとなりました。
施肥量と収量との関係 「あきだわら」の収量は施肥量の影響が大きく、平成26年では窒素施肥量17kg/10aで収量は約800kg/10aとなりました。
収量
生産費と労働時間 多収とするために多肥栽培によって一般的に肥料代や施肥作業時間が増加します。
本技術では密播・疎植により苗箱数を削減することで、育苗の作業時間が減少し施肥作業時間の増加をカバーします。
また、育苗資材費の削減により生産費がやや減少します。
収量が増加することで60kg当たり生産費は収量540kg/10aの慣行生産に比べ7割程度になります。
地力の比較的高い圃場で行う
留意点1
留意点2 多肥栽培を行うと葉色が濃くなり病害虫の発生が懸念されます。そのため育苗箱施用剤を施用し、栽培期間においては病害虫の発生状況を確認し、発生の状況に合わせて本田防除を実施してください。

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