活用技術 平成25年度
いちご「越後姫」の循環型養液栽培技術
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[要約]

 いちご「越後姫」の循環型養液栽培は、慣行のかけ流し管理と比較して高い商品果収量が得られる。排液が施設外へ排出されないため環境負荷が少なく、施肥量も60 %削減できる。

[背景・ねらい]

 近年、肥料価格は上昇傾向にあるが、いちご養液栽培では施用した肥料の30 %以上が排液として施設外へ排出される「かけ流し式」で管理されている。そこで、いちご「越後姫」の排液のでない循環型養液栽培技術を確立し収益性の向上と生産拡大を図る。

[成果の内容・特徴]

  1.  栽培システムは、栽培ベッド、給排液タンク、給液ポンプ、フィルター、点滴チューブ、給液用タイマー、自動液肥混入機、液肥タンクなどで構成する(図1)
  2.  1 液式の養液栽培用肥料を用いて液肥を作成する。(図1)。
  3.  養液管理は循環型で行い、1日の株当たり養分供給量は窒素成分で10 〜 15mg とし、定期的に液肥添加前の給排液タンク内EC を測定して0.8dS/m を超えないように天候や生育状況によって調整する(図1)。液肥の添加は収穫終了の約60 日前で打ち切る。
  4.  培養液は6〜 18 時に1回当たり100 〜 150ml/株を60 分間隔で供給する。
  5.  慣行の掛け流し管理と比較して商品果収量が高く、品質に差はない(図2)。
  6.  かけ流し管理と比べて施肥量は約60 %削減される(図3)。

[成果の活用面・留意点]

  1.  県内全域のいちご高設栽培で適用が可能。
  2.  排液を再利用するため使用水量も大幅に削減が可能となる。
  3.  培地にもみ殻クン炭とピートモスを等量混合(容積比)したものを用いた結果である。
  4.  原水は水道水(EC 0.08dS/m)を使用し、肥料はO 社の1液式養液栽培用肥料を用いた。
  5.  自動液肥添加装置はE 社から販売されている。
  6.  導入に当たっては養液栽培基準に適合した水質の水を確保する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:主要野菜の栽培に適した有機質肥料活用型養液栽培技術の実用化
予算区分 :公募(実用技術開発事業)
研究期間 :平成22 〜 24 年度
発表論文等:平成24 年度野菜茶業課題別研究会
農業総合研究所園芸研究センター 環境・施設科 連絡先 TEL 0254-27-5555
FAX 0254-27-2659