活用技術 平成25年度
連結ペーパーポット内施肥による砂丘地ねぎの減窒素肥料栽培
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[要約]

 砂丘畑のねぎ栽培において、育苗箱施肥専用肥料を連結ペーパーポット内施肥し、定植時に速効性肥料を施用することで、収量を落とすことなく夏ねぎでは4割、秋冬ねぎでは5割の窒素肥料削減が可能となり、追肥作業が省略できる。

[背景・ねらい]

 砂丘畑におけるねぎ栽培は多肥の傾向にあるが、砂丘土壌は保肥力に乏しく、流亡による環境負荷が懸念されている。そこで、育苗箱施肥専用肥料を育苗培養土に混和する連結ペーパーポット内施肥による減肥栽培法を確立する。

[成果の内容・特徴]

  1.  育苗箱施肥専用肥料は140日タイプを使用する。また、専用肥料は窒素肥料であるため、リン酸、カリ肥料は定植前に必要量を施用する。
  2.  連結ペーパーポット1冊あたり、専用肥料660gをねぎ専用培土4.2リットル(覆土含まない)に均一に混和したものを充填すると、畦幅1mで栽培した場合の本畑における施用窒素量が10aあたり12kg相当となり、ねぎ専用培土のみの育苗と同程度の苗ができる(図1、表1)。
  3.  施用窒素量が10aあたり12kgでは慣行施肥量と比較し収量が劣るが、定植時根付肥として速効性肥料を窒素成分で10aあたり3kg植溝施用することで、慣行並の収量を得ることができる(図2)。
  4.  本施肥法では総窒素施用量は10aあたり15kgとなり、慣行施肥と比較し窒素利用率が高く、夏ねぎでは4割、秋冬ねぎでは5割の窒素削減が可能となる(表2)。
  5.  追肥作業は根付肥1回のみであり、その後の慣行5回の追肥作業を省略できる。

[成果の活用面・留意点]

  1.  園芸研究センター砂丘ほ場における試験結果である。
  2.  慣行窒素施用量は、夏ねぎ作型で25kg/10a、秋冬ねぎ作型で30kg/10aである。
  3.  連結ペーパーポットはN社のCP303を、育苗培土はC社のねぎ専用培土を使用した。
  4.  連結ペーパーポット内施肥に使用する育苗箱施肥専用肥料は、育苗期間は溶出せずに移植後から溶出する肥効調節型肥料(J社被覆燐硝安24-1-0-S)140日タイプを使用する。
  5.  育苗箱施肥専用肥料とねぎ専用培土は混合機で均一に混和する。
  6.  育苗箱施肥専用肥料は硫酸根肥料でないため、硫黄欠乏が懸念されるところでは石灰資材に硫酸カルシウムを使用する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:1)野菜の省力および所得向上が可能な優良品種の選定と安全高品質生産技術の開発、2)複合営農を推進する新潟らしい野菜生産技術の開発
予算区分 :県単経常
研究期間 :1)平成22〜23年度、2)平成24年度
発表論文等:なし
農業総合研究所園芸研究センター 育種栽培科 連絡先 TEL 0254-27-5555
FAX 0254-27-2659