活用技術 平成24年度
堆肥のリン酸、カリ成分を考慮したニンジン、スイートコーン栽培の化学肥料削減技術
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[要約]

 堆肥中のリン酸、カリ成分で化学肥料成分を代替えすることにより、ニンジンスイートコーン栽培の化学肥料を削減できる。

[背景・ねらい]

 肥料価格が高騰する中、コスト低減のため堆肥の肥料成分を有効活用することが求められている。準高標高開発畑を代表する輪作品目であるニンジンとスイートコーンでは、堆肥が連用されてきたが、その肥料成分を考慮した肥培管理は十分に行われていない。このため、堆肥のリン酸及びカリ成分を利用した施肥方法を導入してコスト低減を図る。

[成果の内容・特徴]

  1. 作付け前の土壌中のリン酸、カリ成分に堆肥及び肥料から供給される分を加えると、リン酸は供給過剰となる(表1)。 作付け前の土壌中のリン酸、カリ成分に堆肥及び肥料から供給される分を加えると、リン酸は供給過剰となる(表1)。
  1. 堆肥中のリン酸、カリ成分を考慮すると、
    1. 7月下旬播種のニンジン(雪下ニンジン)栽培において、慣行施肥量のリン酸成分の100%、カリ成分の70%を削減しても、慣行と同等の可販収量を確保できる(図1)。
    1. 5月中旬播種のスイートコーン栽培において、慣行施肥量のリン酸及びカリ分の70%を削減しても、慣行と同等の可販収量を確保できる(図2)。
  1.  施肥方法は、単肥を組み合わせて、リン酸、カリ成分のみを削減する。2の施用量の削減によりニンジン−スィートコーン輪作栽培において約3割肥料費が節減される。 

[成果の活用面・留意点]

  1.  この技術は準高標高開発畑に適用できる。また、約30年間堆肥を施用し、野菜栽培と緑肥が輪作された淡色黒ボク土ほ場を用いた結果である。
  1.  ニンジン品種「はまべに五寸」、スィートコーン品種「ゴールドラッシュ」を用いた。
  1.  堆肥は地域慣行の資材(牛ふんもみがら主体+廃菌床等、乾物中リン酸4%、カリ3%)を用い、作付け2週間前に、ほ場全面に施用した。
  1.  肥料費は堆肥、石灰資材も含め、平成23年春小売価格を用いて試算した。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:環境と経営に優しい化学肥料削減技術の確立
予算区分  :県単特別
研究期間  :平成21〜23年度
発表論文等:なし
農業総合研究所高冷地農業技術センター 連絡先 TEL 025-765-2145
FAX 025-765-3018