普及技術 平成23年度

畑土壌可給態窒素の簡易迅速評価法

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[要約]

 80℃16時間水抽出COD簡易測定キットにより、新潟県内畑土壌可給態窒素(地力窒素)を簡易・迅速に評価できる。必要な器具および消耗品は安価に調達可能であり、堆肥連用土や生土にも適用可能と汎用性が高い。

[背景・ねらい]

 近年の肥料原料価格高騰や有機質資源の利用促進を背景として、土壌診断に基づく施肥管理の重要性が高まっている。可給態窒素(30℃4週間培養)は土壌の窒素肥沃度の指標として重要な診断項目(地力増進基本指針における目標値は5mg/100g)であるが、測定に長期間を要し、手法も煩雑である。そこで、(独)農研機構・中央農研が開発した可給態窒素の簡易評価法の県内畑土壌への適用性を検証するとともに、同法を紹介する。

[成果の内容・特徴]

  1. 露地畑土壌および施設土壌に適用できる(図1)。
  2. 図2に示す手順で実施する。「畑土壌可給態窒素の簡易・迅速評価マニュアル」または以下のURLを熟読後、操作する。http://narc.naro.affrc.go.jp/soshiki/isfmrt/image/top/snmanu.pdf
  3. 家庭で調達可能な器具および消耗品で実施できる(図2)。また、市販のミネラルウォーターを抽出・希釈用に使用でき、毒・劇物薬品を使用しないので、農家や技術指導機関での活用が可能である。
  4. 堆肥連用土を含めた様々な畑土壌に適用できる(図3)。また、生土にも適用できる(マニュアル参照)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 抽出温度および時間は厳守する。通風定温乾燥機を利用すれば、一度に多くの試料を処理できる。 やむをえず電気ポットを使用する場合はマニュアルに記載されている事項を順守する。
  2. COD簡易測定キットは、パックテスト(測定範囲0〜100mgO/L:株式会社共立理化学研究所製)を使用する。インターネット上で入手できる。
  3. 民間土壌分析センター等分析機関での活用法として、80℃16時間水抽出後に常法で抽出液のCODを測定することにより、より高い精度で評価できる。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:農業環境規範に適合する家畜ふん堆肥の肥効評価システムの確立
        省資源型農業のための有機資材とその利用技術の開発
  予算区分:公募(実用技術開発事業)、国委
  研究期間:平成19〜22年度
発表論文等:上薗一郎、森泉美穂子、加藤直人、棚橋寿彦、村上圭一、小柳渉、土肥講演
        集、56、p.145
        上薗一郎、加藤直人、森泉美穂子、土壌肥料学雑誌、81(1):39-43
        上薗一郎、加藤直人、森泉美穂子、土壌肥料学雑誌、81(3):252-255
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