活用技術 平成19年度

中山間地域に適したブルーベリーの簡易雪害防止法

[要約]

  中山間地域におけるブルーベリーの簡便な雪害防止方法として、慣行の冬囲いに加えて肥料袋を活用し、樹の上部にくくりつける方法は、雪を滑り落とし、枝折れを軽減できる。

[背景・ねらい]

  中山間地域の果樹として、小果樹であるブルーベリーが注目され、栽培面積は増加しているが、中山間地域特有の多雪による枝折れは樹体が弱るだけでなく、長期間に渡る収量の減少につながるため、非常に問題となっている。そこで、中山間地域の環境に適した簡便な雪害防止技術を確立し、ブルーベリーの安定生産とさらなる導入促進を図る。

[成果の内容・特徴]

  1. 粗剪定後、支柱を中心に樹が一つになるよう枝梢を縛り付ける。底に穴をあけた肥料の空袋を支柱に通し、枝梢先端に荒縄を用いてスカート状にくくりつける(図2)。その後、融雪時の高温多湿による花芽の痛み防止のため、降雪前に肥料袋に切り込みを入れる。
  2. 袋の除去は雪がとけて袋全体が見えた頃に行う。
  3. 樹の上部に肥料袋をくくりつけて雪を滑り落とすため、中山間地域に特有の多雪による重度の枝折れを軽減することができる(図1)。
  4. 使用済み肥料袋を使用するため、慣行と比較して1樹あたり資材費は13円(荒縄代)、労働時間は2分程度の増である。

[成果の活用面・留意点]

  1. 肥料袋がない場合には、肥料袋相当の厚手のビニール袋で代替できる。
  2. 肥料の空袋に化成肥料等が付着している場合は、水洗いしたものや、裏返して用いる。
  3. 当センター(川口町:標高135m)では雪害と野鼠・野兎対策として降雪前に、杉の枝葉を荒縄で巻き付けている。
  4. 本データは積雪状況(平成17〜18年)が、根雪日数152日、最深積雪287cm、消雪日5月1日、3月の平均気温2.2℃、最高気温7.0℃、4月の平均気温6.1℃、最高気温12.1℃のものである。
  5. 本成果は樹高が2m程度まで対応できる。
  6. 同様の生態を持つラズベリーなどの小果樹にも対応が可能である。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:特産果実類の中山間地適応性(平成9〜15年度)
        中山間地域特産園芸品目の高品質安定生産技術の確立(平成16〜18年度)
予算区分:県単経常
研究期間:平成9〜18年度
発表論文等:なし
農業総合研究所 中山間地農業技術センター 連絡先 TEL 0258-89-2330
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