普及技術 平成18年度

新たに開発したエノキタケ「雪ぼうし2号」の特性

[要約]

  エノキタケの育種試験の結果、優良な純白品種が選抜され、「雪ぼうし2号」という名称で品種登録申請した。「雪ぼうし2号」は「雪ぼうし」や「TK」よりも1割程度収量が多く、また根元部分が白いことなどが特徴である。

[背景・ねらい]

  当県は全国第二位のエノキタケ生産県であるが、従来から栽培している品種は劣化症状が現れ、生産効率や品質面で問題が生じている。そのため、交配を中心とした育種試験により優良品種の開発を行っており、平成14年には「雪ぼうし」を開発した。しかし、「雪ぼうし」は従来品種よりも適応環境の幅が狭いことなどから普及が進んでいないのが実態である。そこでさらに育種試験を推し進めた結果、収量、品質面でともに優れる「雪ぼうし2号」の開発に至った。

[成果の内容・特徴]

  1. エノキタケ「雪ぼうし2号」は、「雪ぼうし」(平成14年品種登録申請、平成17年登録)等を母材料として作出された施設栽培向きの純白品種である。
  2. 収量性が著しく高く、高収量品種である「雪ぼうし」や「TK」よりもさらに1割程度多い収量がのぞめる(図1)。
  3. 栽培日数は従来品種である「雪ぼうし」よりも1〜2日、「TK」よりも4〜5日多く必要とする(図1)。
  4. 根元部分が既存品種より白く(茎基部の細りと枯れがほとんど見られず)、品質面で優れている(写真1,表1)。
  5. 「雪ぼうし」よりも傘の巻き込みが強いことから、生育時におけるCO2濃度の管理幅が広い。
  6. 平成17年12月13日付けで品種登録出願を行っている。

[成果の活用面・留意点]

  1. 雪ぼうし2号は発芽時における換気ならびに光の要求度が高い。そのため、発芽工程では室内のCO2濃度がまんべんなく2,000ppm以下となるように換気と空気の攪拌を行い、菌かき後菌糸が復活する4日目頃から3日間程度、300ルクスの光を照射する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:エノキタケ・ナメコの高品質品種の開発とその栽培技術の開発
予算区分:国補・システム化
研究期間:平成16〜20年度
発表論文等:新潟県森林研究所研究報告第47号(2006)
森林研究所 きのこ・特産課 連絡先 TEL 0254-72-1171
FAX 0254-72-0019