シイタケ菌床栽培における培地重量の増加が傘の直径別収量に及ぼす効果

[要約]

  シイタケ菌床栽培で現在行われている栽培方式である全面発生と上面発生において、培地重量が1.75〜3.0kgの範囲で、培地重量の増加により傘の直径が5cm以上(M、Lサイズ)の収量割合が大きくなり、きのこが大型化する。規格基準別の市場価格から、用いる培地は2.5kg以下より2.75〜3.0kgが適している。

[背景・ねらい]

  シイタケは、外国産の輸入増加や全国的に生産振興が図られ産地間競争が激しいことから、価格は低迷しており、一層の低コスト化、高品質化が必要とされている。
 そこで、一般に「ブロック栽培」と言われている4?、2.5sの培地について、培地重量の違いが傘の直径別収量に及ぼす効果について検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. シイタケ菌床栽培で現在行われている栽培方式である全面発生区と上面発生区の両区とも、培地重量が1.75〜3.0kgの範囲で、収量は培地重量が増加するとともに増加し、単位培地重量当たりの比較ではあまり差が認められない。(図1、図3)
  2. 全面発生区と上部発生区の両区で、培地重量の増加により、傘の直径が5cm以上(青果物出荷規格基準のM、Lサイズ)の収量が多くなり、きのこが大型化する。規格基準別の市場価格から、用いる培地は2.5kg以下より2.75〜3.0kgが適している。(図1、図 2、図3、図4)
  3. 全面発生区は上部発生区に比べ、各培地重量区間とも、総収量で2割程度上回り、M、 Lサイズの合計収量で同程度以上であった。Lサイズ以上の収量では、上部発生区が全 面発生区を上回り、上部発生区は全面発生区以上に、きのこが大型化する傾向がある。

[成果の活用面・留意点]

  1. 県内全域の自家培養、共同培養の菌床・空調施設栽培に適用する。 
  2. 上部発生は、傘が正円になりやすく、茎の曲がりが少ないなど形質面で有利な面がある。しかし、上部発生では、側面の大部分と底面を培養袋で覆い続けるため、害菌やキノコバエ等の害虫が発生しやすい傾向が見られ、注意が必要である。
  3. 全面発生は発生面が上面、側面等各部分となることから傘の変形や茎の曲がりが起きやすく、また、小型のきのこの発生も多いことから、きめ細かな収穫管理が必要である。 
  4. 全面発生と上部発生の選択は各栽培者の生産目標や産地の方針により対応する。 
  5. 上部発生(上面栽培)は(株)北研が特許権を有している。 

[具体的データ]    

[その他]

研究課題名:シイタケ菌床栽培栽培管理技術の高度化
予算区分:県単特研
研究期間:平成13〜17年度
発表論文等:新潟県森林研究所研究報告第46号(2005)
森林研究所 きのこ・特産課 連絡先 TEL 0254-72-1171
FAX 0254-72-0019