スギカミキリ抵抗性品種の選抜
[要約]
簡易検定法で選抜されたスギカミキリ抵抗性候補木クローンにスギカミキリ 幼虫を接種する抵抗性検定を実施し、抵抗性の可能性が高い13クローンを選抜した。
[背景・ねらい]
当県林業の主要樹種であるスギ造林地のスギカミキリ被害に対応するため、抵抗性品種の開発・育成が求められている。
そこで、簡易検定法の傷害樹脂道形成能力で選抜された抵抗性候補木クローンにスギカミキリ幼虫を接種する抵抗性検定により、抵抗性の可能性が高いクローンを選抜する。
[成果の内容・特徴]
- 検定供試木は、スギカミキリ抵抗性候補木(名称:候カ新潟)50クローンである。
これらクローンは、スギカミキリ被害林において無被害木であり、さらに簡易検定に合格し選抜されたもので、抵抗性の可能性についてはすでに二つのハードルをクリアしている。
- 検定は、供試木1本当たりスギカミキリ幼虫5頭を幹の外樹皮に食入させた状態で開始した。気象条件に影響されるので検定期間を3ヵ年とし、毎年各クローン1本を供試した。
- 調査は、接種部の樹皮をナイフで削りながら食害痕が外樹皮・内樹皮・材表面・材内のどこまで達したかの追跡と、蛹室形成の有無を調べた。また、内樹皮に形成 されたヤニ壺数を調査した。
- 抵抗性の評価は、接種幼虫の材表面食入率の大小で行った。評価には3ヵ年間の 合計数値を用いた。表の順位は各クローンの抵抗性の順位を示すもので、5の手順により並べた。
- 接種幼虫の a材表面食入数が少ない b材表面食入数が同数の場合は材内食入数が少ない c材内食入数が同数の場合は蛹室形成数が少ない の順で、さらにヤニ壺の形成状態を加味し、形成数が多い順とした。
- 接種した幼虫が樹皮内で死亡し、材表面の食入が全く認められなかった順位が1〜13の13クローンは、スギカミキリ抵抗性が期待できるクローンと考えられた。
[成果の活用面・留意点]
- 供給される苗木はさし木苗となるので、植栽地は雪害を考慮し積雪深が1.5m以下の地帯とする。
[具体的データ]

[その他]
研究課題名:スギカミキリ抵抗性育種試験
予算区分:県単経常
研究期間:平成13〜15年度
発表論文等:新潟県森林研究所研究報告45号
| 森林研究所 森林・林業技術課 |
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