稲発酵粗飼料用稲の新認定品種「トドロキワセ」、「味こだま」の選定

[要約]

 新潟県水稲奨励品種「トドロキワセ」、「味こだま」を稲発酵粗飼料用稲として、新潟県飼料作物奨励品種として認定した。両品種とも一般的な栽培特性は明らかであり、飼料としての収穫時期、収量性および栄養価を示した。

[背景・ねらい]

 自給飼料の増産と米の計画的生産を同時に達成する方法として、水田での稲発酵粗飼料生産が期待されている。
 「トドロキワセ」と「味こだま」は、食用に育成された本県の奨励品種(種子対策品種)である。両品種とも、いもち病に強く、一般的な栽培特性が明らかで、種子の供給が安定している点で稲発酵粗飼料用稲に適している。両品種の飼料としての諸特性を明らかにし、稲発酵粗飼料用の品種として普及定着させる。

[成果の内容・特徴]

  1. 「トドロキワセ」は7月下旬に出穂する早生品種で、出穂後15日前後で糊熟期に、25日弱で黄熟期に達する。「味こだま」は直播栽培で8月中旬に出穂する中生品種で、出穂後15日前後で糊熟期に、25日前後で黄熟期に達する。品種と移植・直播時期を組み合わせると収穫適期幅が広がり、栽培面積を拡大することができる(図1)。
  2. 多肥栽培での乾物収量(図2)に対し、収穫・調製に伴う収量損失を20%と仮定すると、両品種とも10a当たり糊熟期で1.0t、黄熟期で1.2t程度の実収が期待できる。
  3. 多肥栽培での飼料成分は、両品種ともチモシー乾草に比べ繊維がやや少なく、デンプンを主とする非繊維性炭水化物が多い(表1)。また、TDN(可消化養分総量)は、50%弱と推定される。

[成果の活用面・留意点]

  1. 水田農業経営確立対策の経営確立助成において、稲発酵粗飼料の収穫期は糊熟期から黄熟期とされている。
  2. 糊熟期は50%以上の籾が糊状に達した時期、黄熟期は50%以上の籾がロウ状に達した時期をめやすに判断した。
  3. 施肥窒素量は、10a当たり基肥6kg、穂肥2kgとし、これを多肥栽培とした。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:飼料イネサイレージの省力低コスト生産及び牛への給与技術
予算区分 :県単特別
研究期間 :平成13〜15年
発表論文等:なし
新潟県農業総合研究所畜産研究センター 環境・飼料科
連絡先
TEL 0258-46-3103
FAX 0258-46-4865

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