夏まきニンジンにおける黒葉枯病の薬剤防除法

[要約]

 夏まきニンジンでは、黒葉枯病の初発生時期から予防的に薬剤防除すると防除効果が高く、根部肥大期以降発病が少ない場合にはその後薬剤防除を省略できる。

[背景・ねらい]

 県内のニンジン産地では黒葉枯病が重要病害であり、根部肥大期以降定期的に薬剤防除している。しかし、年次によっては防除効果が劣り、多発生する場合がある。一方、販売価格下落の影響や環境保全型農業の推進から一層の防除コスト低減が求められている。そこで、黒葉枯病の薬剤防除効果や収量への影響を明らかにし、効率的な薬剤防除法を確立する。

[成果の内容・特徴]

  1. 発病進展後は防除効果が劣るので、8月上旬播種では播種後40〜50日頃から予防的に薬剤防除する(図1、2)。
  2. 防除薬剤は無機銅水和剤等を用い、防除間隔は約10日とする(図2)。
  3. 黒葉枯病による被害許容水準を減収率10%とすると、播種後65日頃の発病度10または同80日頃の発病度20以下ならばその後薬剤防除を省略できる(図1、3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 平坦・少雪地域での夏まきニンジン(播種期:7月下旬〜8月上旬、収穫期:播種後100日頃)に適用できる。
  2. 黒葉枯病は1ほ場につき任意の50〜100株を発病程度別(発病指数:0:無発病、1:病斑面
    積が葉面積の1/3未満、2:1/3〜2/3、3:2/3以上、4:葉の全面に発病し、黒変して枯死)に調査し、次式により発病度を算出する。発病度=Σ(発病指数×程度別発病株数)×100/(4×調査株数)
  3. 黒葉枯病の少〜中発生条件下での試験データである。

[具体的データ]

図1 ニンジン黒葉枯病の時期別薬剤防除効果
図2 ニンジン黒葉枯病の発病推移と薬剤防除効果
図3 発病による減収率の推定

[その他]

研究課題名:有機物資源の地域内循環システムと有機農産物等の生産技術の確立
予算区分 :県単特別(総合プロ)
研究期間 :平成11〜12年度
発表論文等:第53回北陸病害虫研究会講演要旨(2001年)

農業総合研究所園芸研究センター 環境科
連絡先
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FAX 0254-27-2659

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