コシヒカリIL(いもち病抵抗性系統)の育成

[要約]

 「コシヒカリ新潟BL1〜8号」は連続戻し交配によりいもち病真性抵抗性遺伝子PiaPiiPita-2PizPikPik-mPiz-tPib を持たせた、いもち病抵抗性コシヒカリである。

[背景・ねらい]

 コシヒカリはいもち病に弱いため、通常数回の農薬防除が行われている。しかし、米の価格が低迷する中で生産コストを抑えるために防除の軽減が求められている。また、消費者は農薬の使用を減らしたコシヒカリや環境に対する影響が少ない農業を要望している。そこで、コシヒカリのいもち病抵抗性系統を多数育成し、各品種を混植することにより、低コスト化と環境保全型農業を進め、減農薬コシヒカリにより新潟県産米の評価を高める。

[成果の内容・特徴]

  1. 「コシヒカリ新潟BL1〜8号」は、コシヒカリにササニシキ、トドロキワセ、PiNo4、新潟早生、越みのり、ツユアケ、とりで1号、BL1をそれぞれ父として交配し、その後コシヒカリを5〜6回戻し交配して育成した品種である。
  2. 「コシヒカリ新潟BL1〜8号」は、それぞれいもち病真性抵抗性遺伝子PiaPiiPita-2PizPikPik-mPiz-tPib を持つ、いもち病抵抗性系統である。
  3. 熟期、玄米収量、品質、食味など、いもち病抵抗性以外の諸特性はコシヒカリとほぼ同じである。

[成果の活用面・留意点]

  1. 「コシヒカリ新潟BL1〜8号」は、混植栽培によりいもち病の発生を抑えることができる。
  2. 「コシヒカリ新潟BL1〜8号」は、単一品種の作付けを続けるといもち病抵抗性が崩壊するので、単一使用はしない。
  3. コシヒカリILを利用した環境保全型稲作の展開に向けて、いもち病菌レースの分布調査、効果的な混合割合および種子生産体制の検討が必要である。

[具体的データ]

表1 特性概要

[その他]

研究課題名:消費ニーズに対応する省農薬型コシヒカリ品種開発
予算区分:県単特別
研究期間:平成10〜12年度
発表論文等:コシヒカリ新潟BL1〜3号は品種登録済み(平成12年12月)、コシヒカリ新潟BL4〜8号は品種登録申請中

新潟県農業総合研究所作物研究センター 育種科
連絡先
TEL 0258-36-0047
FAX 0258-35-0021

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